着任のご挨拶

この度、駐スロバキア日本国特命全権大使として着任しました川上泰弘（かわかみ・やすひろ）です。2023年、日本・スロバキア外交関係樹立30周年という記念すべき節目に、このように日本国特命全権大使を拝命しましたことは、これもスロバキアとの深いご縁と思い、これまでの日本・スロバキア両国の友好親善関係の一層の増進のため尽力してまいります。どうぞ宜しくお願い致します。
 
さて今回は着任のご挨拶ですので、まず私自身を知って頂くという観点で少し自身の経験につきましてご説明させて頂きます。詳細は略歴をご参照頂きたいのですが、私はこれまで民間の商事会社で37年間余り勤務して参りました。1986年4月に社会人となり、入社後はマグロ・サーモンを中心とした水産事業分野に携わり、食に関わる事業の推進を世界各地で行って参りました。主な事業経験としまして、インド洋に浮かぶモーリシャス共和国でのツナ缶の製造販売会社の運営、英国を拠点としての水産会社の経営、その後日本での水産会社の社長職を担いました。
 
その上で直近2018年4月～2023年4月までの5年余りは、商事会社の執行役員としましてノルウェーのオスロに居住しました。これは2014年11月に自身も当事者として参画しノルウェー政府より買収しましたサーモン養殖会社の経営トップの会長職として、ノルウェー・チリ・カナダでのサーモン養殖事業の運営と北米・南米・欧州・アジアの販売拠点を通じて世界各地でのサーモンの販売事業を行ってまいりました。
これからは斯様な経験も活かしながら、同時に外交の基本も学びつつ大使館での業務に励みたいと考えております。
 
ここスロバキアには、約300名の在留邦人の皆様が暮らし、約65社の日系企業が進出しています。コロナ禍も終わり、人的・経済的交流も活発となっており、更に日本人観光客も目に見えて増えて参りました。大使館の業務におきましては、国同士の関係強化も重要でありこの点はしっかり務める所存であります中、一番大切な事は、スロバキアにいらっしゃる日本人の皆様が、日々安心・安全に過ごせるように力を尽くすことが最重要任務と心得ております。これからも大使館へのご相談等お気軽にご連絡、ご来訪頂ければと思います。
 
末筆になりますが、今後の様々な大使館関連の活動におきましては、皆様の温かいご理解とご協力が必要な場面があると思いますので、皆様からの引き続きの大使館へのご支援、ご協力を心から御願い申し上げます。
これからは寒さもますます厳しくなってまいると思いますが、どうか皆様、ご自身並びにご家族ご友人の健康を第一にご自愛頂き、皆様方お一人お一人が素敵なクリスマス、年末年始を迎えられますことをお祈り申し上げ、私の着任のご挨拶とさせていただきます。